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【しばし】ファイアーモリブレム29【別れの時】


[488]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/04/21(木) 03:35:49 ID:???
少年「だから、君の場合はもう少しボールキープの時間を長めにするべきだと思うんだ」

新田「でもそれじゃあ俺の自慢のスピードが生かせない。俺にはパワーが無い分ひたすら
   相手のマークを振り切るスピードが必要になってくるんだよ」

その日、新田はゴール前に切り込めずに悪戦苦闘していることを少年に打ち明けていた。
少年は新田のドリブル特訓を買って出ると、一つ一つ丁寧に新田のドリブルを紐解いていく。

少年「うん。確かに君のスピードは俺以上だ。でも、相手を避けるのに必要な速さと
   君の自慢のボールに喰らいつく速さは同じじゃないと思うんだ」

新田「……えーと、つまりどういうことだ?」

イマイチ少年の言っていることが理解できなかった新田だが、少年はにこりと笑うと解説する。

少年「相手を避けるスピード、相手を跳ね除けるパワー。相手を惑わすテクニック。
   この3つのバランスが大事なんだ。どれかに特化していては、すぐに対策を立てられてしまう。
   相手の守備のクセに合わせて、変幻自在にステップを変えられるようにするんだよ」

新田「そのためのボールキープか?」

少年「ああ。力には速さ、速さには技、そして技には力。この『3すくみ』を理解するんだ。
   この3つの要素が組み合わさったとき……君のドリブルはより精度の高いものへと進化するはずだ」

新田「力には速さ、速さには技、技には力……ぬぬぬー、頭がこんがらがってきた」

少年「ははは…君は頭を働かすより実際に体を動かしたほうが良さそうだね」

新田「そうさ!俺はシュートのタイミングとか回数を重ねることで合わせていくタイプだからな!」

だが結局その日、新田は少年の言うような『3つの要素が揃った』ドリブルを理解することはできなかった。
しかし、少年の残した言葉は時限装置のついた爆弾のように、今この瞬間、新田の脳内で爆発する。


0ch BBS 2007-01-24