※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【暗黒から】ファイアーモリブレム30【英雄へ】


[904]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/05/23(月) 22:25:55 ID:???
今まで見たこともない森崎の悲痛な叫びを聞き、石崎も引っ込まざるを得なかった。
こうして全日本ユースの表書式は異例のキャプテン不在で行われることとなった。

カシム「(森崎くん……なんだか、なんだか嫌な予感がする。…行かなきゃ!)」

そしてその様子を観客席から見守っていたカシムは拭いきれない不安感に煽られ、自然と日本の控え室へと足を向かわせるのだった。


森崎「そ、それじゃあ……命に別状はないんですね!?」

スタッフ「ええ。以前の古傷への衝撃が過去の心臓への負担を呼び起こしたのでしょう。
     その痛みのショックにより気を失ってしまっただけです。…大丈夫ですよ」

分厚い眼鏡と大きなマスクで顔を隠した少し怪しい医療スタッフの言葉を聞き、森崎は安堵の溜息をつく。
だが、先ほど間近で見た中山の枯れ木のような細い腕が森崎の脳裏からどうしても離れないでいた。

若林「……それじゃあ俺は見上監督に伝えてくる。お前はもう少しそいつの側についていてやれ」

森崎「余計な気遣いはいらない……が、今回ばかりは素直に受け取っておく」

若林「ふん。人の好意を何時までも穿った目で見ないほうがいいぜ。……じゃあな」

若林はスッと立ち上がると医務室を出て行く。すると森崎は彼のいた場所に残されたものに目をつける。

森崎「(帽子…?ふん、いつも肌身離さず身に付けているようなものを忘れるだなんて、あいつも相当テンパってたみたいだな)」

いつも誰に対しても堂々とした態度の若林だったが、仲間の危機を前にすれば相応の焦りが生まれることに気がつく。
結局はあの男も一人の人間なのだ。天才キーパーともて囃されてはいたものの、歳相応な未熟な青年……
自分とは体格も才能も違うが、こうして改めて振り返ると彼もまた自分と同じように悩みながら生きてきた一人の人間だったのだ。


名前

E-mail



0ch BBS 2007-01-24