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1- レス

【弟くんの】キャプテンEDIT31【初陣】


[759]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2011/05/07(土) 05:34:00 ID:???
――ドクン。

瞬間、心臓が一際強く跳ねた。そしてそれに同調するように、熱と疼きがどこかで高まって行く。

大前(あ、マズ――)

若い少年の肉体は、刺激された感情に素直な反応を返した。
昂った血潮の流れこむ先。そこで生じた強張りが、むくむくと自己主張を始める。
当然、変化は正面から抱き合う菱野に直に伝わる訳で、

菱野「? ……っ!?」

当初は何が起こったのか理解しかねていた菱野も、やがて目の前の事象と学校で習ったりたまさか聞きかじったこととを結びつけたらしい。
忽ちの内に、顔を赤らめて一度は解けたはずの硬直状態に逆戻りしてしまう。
……先程とは違った意味で、気まずい沈黙が二人の間を滞空する。

大前(――な、何でこんな時にこんなことになってしまうんだよー!? 馬鹿っ! 俺の馬鹿っ!)

混乱する頭の中で、ひたすら自分を罵倒する大前。
何故と言われても、可愛らしい恋人と至近距離で向かい合っている以上、起こって当然のことではあるのだが。

大前(や、ヤバい……い、一旦、離れないと……でないと、穏便に収まりがつく気がしない……。
こんなに近くにいると、髪の匂いとか、潤んだ目とか、震える唇とか、シャツ越しに掛かる息とかでどうにかなっちまう……!)

だが、既にどうにかなっている身体は、理性の命令を拒絶する。
……髪からほのかに漂う真水の匂いは、先程までプールで晒されていた水着姿を否が応でも思い起こさせる。
……今にも瞳から零れ落ちそうな雫は、早く舐め取れと誘うように怪しく輝いている。
……火照った頬と震える唇は、まるで口付けを乞うているよう。
今にも本能が全てを振り切ろうとする寸前、何とか喉を震わせて言葉を発することに成功する。


0ch BBS 2007-01-24