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【いざ】ファイアーモリブレム31【新天地!】


[936]モリブレム ◆RK7RVcZMX2 :2011/06/30(木) 00:28:48 ID:???
エリス「ええ、その通りです。大抵の人間は現実を知り、現実と理想の折り合いをつけていく。
    でも、あの子にはそれができません。全ての民達を救いたいと本心から願っているのです。
    戦争で、一人が倒れることもあの子にとっては耐え難いこと…
    強い意志の力で抑えこんでも、その心の中は傷つき、血を流しています…」

クリス「…………」

言葉が出なかった。先の戦争ではドルーア帝国に勝利したとはいえ、
アカネイア同盟軍、引いてはアリティア騎士団にも多くの被害が出ていた。
ライアンの兄であるゴードンを初め、家族や兄弟、友人を失った者が自分の周りにも大勢いる。
だが、それは仕方のないことなのだと自然と心のなかで割り切っていたところがあった。
戦争だから、ある程度の犠牲が出るのは仕方が無い。現実を受け入れるため、
希望や理想、夢という甘い言葉からは必死に目を逸らし続けることしか出来なかった。

エリス「この厳しい世界であの子が理想を抱き続けることはとても困難です。
    クリス、もしあなたが正騎士となったら…どうか、あの子を守ってあげてください。
    かつてあの子と共に戦い、共に歩んできた異国の少年、森崎のように」

クリス「森崎…?森崎といえば、異大陸から流れ着き、このアカネイアに
    『サッカー』なる球技を浸透させたあの森崎殿のことですか?」

エリス「ええ。彼はあの子と同じ年頃ということもあり、色々と相談にのる間柄でした。
    マルスの判断が及ばない部分にもよく気がつく、とても広い見聞を持つ勇敢な少年でした。
    戦場では森崎が僕を、サッカーでは僕が森崎を支えていく。あの子が口癖のように語る誓いの一つです」

クリス「(あのマルス様を支え、そして支えられる間柄だった少年……森崎)
    あ、あの!エリス様!もしよろしければもっと詳しくお聞かせ願えますか?
    その異国の勇者、森崎殿のお話を。彼がどのようにしてアリティアを、マルス様を守ってきたのかを…!」

エリス「ええ。私が知る限りのことでしたらいくらでも……」


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0ch BBS 2007-01-24