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【敵味方問わず】幻想のポイズン53【白黒判定】


[858]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/18(火) 01:14:47 ID:???
萃香「くぉのっ……そう何度も抜かれちゃ鬼の名折れだァ!! 絶対に抜かさないよ!」
ディアス「(カッカしてるなぁ……俺に負けても恥でもなんでもないのに)」

そのまま軽々と中盤を突破したディアスの元に現れたのは、体は小さくともパワーは強大な鬼――伊吹萃香。
顔を少し上気させ、些か興奮しているらしい萃香を見てディアスは鼻で笑いつつ。
突破を試みるが……しかし、萃香も意地でも通すまいとしてマークを外さず体をぶつけボールを奪おうと挑みかかる。

ガッ! ガガッ!!

ジョン「あっとぉ!? これは萃香選手、激しいチャージ!
    ディアス選手、やはり技術は素晴らしくともまだ若干15歳の少年! 鬼である萃香選手との力比べはやはり無謀か!?
    ここで初めてその足を止め、懸命に萃香選手とやり取りをしています!」

映姫「如何に天才といえど、弱点は必ずある……彼の場合、
   やはり小柄な為か純粋な力ではやはりその筋で一流の選手には勝てないようですね」
ヘルナンデス「いや……映姫、彼にはまだどこか余裕があるように見える……あの表情を見てみるんだ。
       まるでこの状況でも……自分がまける筈が無いと思ってるみたいだ」
フラン「ほんとだ……何か笑ってる!」

何も考えず見れば、ここにきて初めてディアスが捕まったというようにしか見えない状況である。
だが、ディアスはこの状況でも己が負ける訳はないと確信を持っていた。
確かにディアスは見た目の通り、純粋な力勝負というものは不得手――競り合い勝負は最も苦手とするものである。
しかし、それと同時にディアスはボディバランスにかけてはかなりの自信を持つ選手でもあった。
どれだけ強い当たりをされても、ボールを手放さないだけの天性の感覚を持っていたのだ。
だからこそ、どれだけ強く当たられてもボールは手放さない。そして、どんな時、どんな状況でも一流のプレイが出来る。
それが天才、ファン=ディアスのファン=ディアスたる所以であった。


0ch BBS 2007-01-24