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【敵味方問わず】幻想のポイズン53【白黒判定】


[887]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/10/19(水) 01:29:21 ID:???
姉妹で互いに言葉の応酬をするも、やはり口では一枚も二枚も静葉が上手。
なんともあっさりと子供だましのような静葉の問いかけに引っかかった穣子は帽子をぎゅっと掴み頬を膨らませ……。
一方で静葉は微笑を浮かべながらも、凛とした声で続ける。

静葉「……どうして、探してたの?」
穣子「べっつにー。 ……ただ、まぁ……そりゃ……いてくれりゃ、嬉しいでしょ。 気遣ってくれてるんだ、って……わかるしさ」
静葉「……どうして、彼なの?」
穣子「なんだかんだで、姉さん以外じゃ一番仲いいからかな……」

至極機嫌が悪そうながらも、ふてぶてとした態度を取りつつ返答を重ねる穣子。
機嫌が悪いのは、静葉に一本取られたからか、それともその"彼"が来てくれなかったからなのか。
それは静葉にもわかりかねていたし、穣子にしてもそうであった。

穣子「あいつ、サッカーの時はやるけど……普段が普段でしょ。 なーんか頼りないっていうか、ほっとけないっていうか。
   最近ちょっとは強気になったような気もするけど、それだっていつまで持つかわかんないし」
静葉「……可愛い弟なのね」
穣子「そうね……」

静葉の言葉にゆっくりと頷き同意をする穣子。
その眼はどこか遠くを見ていて……だからこそ、静葉はそっと息を吐く。

静葉「だけど……弟じゃないわ」
穣子「………………」
静葉「わかってるわよね、穣子?」
穣子「……そうよ。 違うってのはわかってる。 弟じゃないし、家族でもない。 それどころか、種族だって違うってね」
静葉「……わかってるのね?」
穣子「わかってるわよ」


0ch BBS 2007-01-24