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【見開き1ページの】キャプテン森崎43【晴れ舞台】


[54]2 ◆vD5srW.8hU :2011/11/05(土) 23:40:23.93 ID:05rRlL0l
イタリアユースの者達以外で誰が知っているだろうか?Jrユース大会以後のヘルナンデスの苦難に満ちた歩みを。
当時戦力が致命的に欠けたままのチームを懸命に率いた彼に与えられた報酬は
2試合で7失点と言う屈辱と”金メッキが剥がれ錆びた屑鉄”と言う悪意たっぷりの汚名だった。

ヘルナンデス「(そろそろ来るな…次か、その次辺りにディアスはやってくる)」

だが彼は挫けなかった。どんな嘲笑にもどんな理不尽にもどんな苦境にも屈さなかった。
自分が腐ってはこの世代のイタリアは駄目になると言い聞かせ続けた。全てはこのワールドユースの為に。

そして彼は新たな力を得て戻ってきた。それはフィールドの中からではなく外から得た力だった。

ヘルナンデス「(ジェンティーレ達は良くやってくれている。俺の指示通りに…いや、それ以上に
効果的な守りを敷いていてくれる。だが全てを防げる訳ではないし、そうさせるべきじゃない)」

一つは味方を最大限活かす能力。GKが守りの指示を出すのは半ば当然の事ではあるが、
彼はそれを極みに近い域まで昇華させていた。意図していてそうなった訳ではない。
彼自身がどれだけ努力してもそれが報われなかった過去が、それに負けずに抗い続けた日々が、
気がつけば身につけさせていたのだ。DF達を最適の形で動かす力を。

ヘルナンデス「(ディアス…俺はお前にとって階段の一つにしか過ぎなかっただろう。
あの時の俺はまさしくお前の引き立て役でしかなかった。最早それを悔しく思うつもりはない)」


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