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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】


[335]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/18(金) 23:59:25 ID:???
永琳「(……ディアス君は強く育った、誰にも負けない程にまで、強く、強く、強くなった。
    それに伴い、パスカル君も成長をした。 ディアス君のパートナーとしてなら、私以上の実力を発揮できる程に。
    ガルバン君も強くなった。 しかし、その結果がコレ。 10−0……情けない、の一言では済まされない結果。
    ……これは、派遣選手である私の責任ね)」
うどんげ「(……これでよかったのかな。 師匠……)」
パチュリー「(……せめてもう少し手ごまがいれば違ったのでしょうね。
       パスカルも、ガルバンも、悪い選手ではない。 でも、やはり、小粒である事に間違いはない。
       結局、アルゼンチンは八意永琳とファン=ディアスに頼り切ったチーム。
       ……幻想郷の物量の前では押しつぶされて当然、か)」

そして、八意永琳は去ってゆくアルゼンチンJrユースメンバーの中で、唯一と言っていい程悲観した表情は浮かべていなかった。
それよりも前に、己の愚行を後悔していたのである。
天才が2人いればどのチームにも勝てる。大量得点をし、勝利をもぎ取る事が出来る。
その思想が間違ってはいなかったと今でも永琳は思っているが、しかし、結果がこうである以上は、過ちもまたあるのだと理解をしていた。
ならばどうすればその過ちを改善できるのか――彼女はそれを既に考え始めていたのである。
月の頭脳、永遠亭の至宝、八意永琳は、弟子である鈴仙=優曇華院=イナバが思っている以上に打たれ強かった。

ディアス「がはっ、はぁっ、はぁっ……」
パスカル「(ディアス……)」

だが、ディアスは永琳とは違い、既に満身創痍という状態であった。
余裕を持って退場出来る程の体力がそもそも無かったのだから、仕方のない事でもある。
パスカルの肩に捕まり、ブーイングを背に受けながらフィールドから立ち去ろうとするアルゼンチンの至宝。

反町「(……どうしよう、試合に勝てたのは嬉しいけど、なんか、居た堪れないな。
    何か……ディアスに声をかけておこうか?)」


0ch BBS 2007-01-24