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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】


[355]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/19(土) 01:54:26 ID:???
少年は結局、その後もジョアンにこっぴどく怒られた。
ところ構わず服を脱いでは筋肉を自慢し、大声を出す……それは変態というかもはや周囲のお客さんの迷惑ってレベルではなかった。
それでも少年は、頑としてジョアンの言う戦術的な勝利、チーム全体の機能美というものに理解は示さなかった。
それどころか彼は、1人の天才がそれを蹴散らす事を夢想した。
力こそパワー、力こそ正義と考える少年は、アルゼンチンの――ファン=ディアスの強さを信じていたのだ。

筋骨隆々の少年「僕がアルゼンチンにいたらこんな事絶対にありませんでしたよ! この大胸筋に賭けても誓えます!!」
ジョアン「だから、脱ぐなと……。 ……もうええわい。 それで、アルシオンはどこにいった?」
筋骨隆々の少年「さっき大腿四頭筋が美しい女性がいましたから、その女性を追いかけてどっか行っちゃいました」
ジョアン「筋肉で言うな! っていうか奴もか……ああもう、どうしてワシの教え子は問題児ばかり……」
筋骨隆々の少年「(そういえば幻想郷の9番の下腿三頭筋は素晴らしかったな……どうやって鍛えたんだろう……?)」

名将ジョアンは常備薬の胃薬を飲みながら、うごごと呻いた。
監督に就く人物は、バルバスやスウェーデン監督のように問題がある者たちか、
見上やジョアンのように胃痛持ちかの二種類にしかわかれないのかもしれない。


0ch BBS 2007-01-24