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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】


[515]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 00:15:35 ID:???
ナポレオン「………………」

そして、今にも試合が始まりそうになる中で……観客席では、1人の青年がフィールドを悔しげな表情で見つめていた。
彼の名はルイ=ナポレオン。
昨日のレッドカードでの退場後、自責の念から普段からは考えられない程に大人しくなり。
午前中の幻想郷対アルゼンチンの試合にも偵察に来なかった、フランスのストライカーである。

ナポレオン「(勝て……勝ってくれ!)」

いてもたってもいられず、普段着のまま会場に来た彼は観客席でフランスの勝利を祈っていた。
退場処分を受けた彼は、ベンチに入る事は出来ない。
今更ロッカールームに行って、メンバーに伝えられる言葉なんてものも持っていない。
故に、彼に出来る事は祈る事だけだった。

ナポレオン「(俺は一度も神様なんてもんは信じた事がねぇ……! 幻想郷には山ほどいるっていうが、それでも信じてねぇ!
       だが……今度ばっかりは仕方ねぇんだ! もしも本当にいるんなら……!
       俺のせいなんかで負けさせる訳にはいかねぇんだ! 頼む……フランスを勝たせてやってくれ……お願いだ!!)」

手までは組まないまでも、強く瞼を閉じて祈るナポレオン。
果たしてここまでフランスに険しい運命を敷いてきた神は、彼の願いを聞き届けてくれるのだろうか?
全ての答えは90分後に出る事となる。


0ch BBS 2007-01-24