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【魔王の足音】幻想のポイズン55【天才の意地】


[526]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/11/25(金) 01:23:34 ID:???
両チームの意地がぶつかり合ったと言っても過言ではないこの勝負は、正に互角であった。
ビクトリーノが抜こうと体勢を崩せば、ピエールは素早くボールを狙い足を出し。
ピエールが思い切ってボールを奪おうとすれば、ビクトリーノがその隙をついて逆を行こうとする。
しばしボールの奪い合いが続き、そのまま両者は固まるのだが……。

ガチィッ!

ビクトリーノ「ちっ!」
ピエール「零したか!」

やがて業を煮やしたビクトリーノが強引に突破をしようとした所をピエールがタックル。
これによりボールは零れ球となり……これは後衛のビルトがフォロー。
キャプテン同士の勝負はひとまず痛み分けの形となり、ボールを持ったビルトはこれを素早くサイドの文へと振る。

タタタタタタタタタタタタタッ!!

文「あややややや〜。 キャプテンさんも変に意地を張らずこちらにお渡しくださればよかったものを!」
ジョルジュ「……私は守備に関しては大陸一ではない。 故に取れなくても仕方ない」
ドゴール「ふんがーっ!!」
文「おっとと、これは危ない危ない。 ですが、そう簡単にボールはあげませんよ〜」
ドゴール「むがー!」

そして、このボールを持った文は素早く右サイドを駆け上がった。
フランスの弱点は何かと問われれば、それはやはりサイドハーフの守備力の無さだろう。
両サイドに配置されたMFはそれぞれパスとドリブルで非凡な才能を持っていたが、それ以外の技術はあまりにもおざなり。
DFであるドゴールも、スピードに乗った文のドリブルを止められず、そのまま文は一気にフランス陣内深くまで切り込んでしまう。

ジョン「おーっと、早い早い! 文選手、流石は幻想郷最速ドリブラーです!! あっという間に右サイドを突破してしまったぁ!
    これはこのまま中央にセンタリングかァ!?」

文「(とーぜんですよ。 そうしませんと後が怖いですからね〜……っと)勇儀様!」
勇儀「よし、まずは1点だ!」


0ch BBS 2007-01-24