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【崩落のステージ】Another-C_9【 後篇 】
[521]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2011/12/26(月) 15:04:57 ID:???
> F「監督の言葉を思い出せ。諦めたら試合終了だ」
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現実は非常である。
自分達の頭で簡単に処理しきれない出来事に出くわしても、処理できるまで待ってはくれない。
膝を屈して立ち上がれないでいても、立つまで待っていてくれる訳ではない。
平等に過ぎ行く時間は、自分が止まっている間も周囲を動かしてしまう。
――茫然自失。
フィオレンティーナの選手達の心理はその一歩手前であった。
その現実に到達するのを本能的に避けているような状態…。
…単純に判り易く言ってしまえば、『諦めかけている』心理であった。
それ程に、カンピオーネとの実力の大きな開きを認めてしまっていた。
フィッツウォルタのパフォーマンスとアルシオンのポテンシャルはそうさせるに十分だった。
三杉(攻撃が成功しない・・・敵のドリブルを止められない・・・。
ブンナークも、新田も、バンビーノも、ダラピッコラも、中山も・・・
こんな物じゃない! こんな物じゃないんだ……!
・・・何故、何故だ・・・・・・。 まだ後半は30分以上残っていて・・・ここからどう闘えばいい・・・。)
特にチーム力、戦術力こそ日本サッカーの活きる術と考える三杉にとっては大きなショックだった。
更に言えば、彼はその力を主張し証明しなければならない。 孤高の道に進路を取ったのだ。
今更それを翻す真似も出来る訳なく、また彼自身もそれを良しと考えられる筈がない。
だが現実は三杉の抱く理想に土足で踏み込み、散々に荒らし回っている。
三杉がいまだ膝を屈して頭を垂れないのが不思議なくらいと言えるだろう。
三杉(いや、まずは仲間達の事だ・・・きっとショックで混乱・落胆に囚われている。
キャプテンの僕はどんな状況でも毅然と皆を引っ張らなくちゃ・・・。)
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0ch BBS 2007-01-24