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【崩落のステージ】Another-C_9【 後篇 】


[759]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/01/13(金) 16:05:47 ID:???

ジョアン「それでいい、クスタ…。 お前のDFはまさしく芸術品だ…そして…」

視線を移した先に、ジョアンが最も長く連れ立った少年の姿。

アルシオン「オレに持って来い、クスタ!」

クスタ「なにっ…? パスでボール運びはしないのではないのですか!?」

アルシオン「ああ、故にそれがラストパスとなる…お前にアシストをくれてやると言っている!」

クスタ「(そう言う事か…)いいでしょう、魅せてみろアルシオン!」

バシュッと確かな軌道のフィードが縦を切り裂いた。
それはアルシオンと呼ばれ続け…本当の名を失ったニシュの少年へと渡った。
あの日の事をジョアンは今でも思い出し…そして無意識に呟いていた。

ジョアン「お前は私の最高傑作だ、アルシオン。」

それを口にした瞬間、彼は自らがアルシオンを芸術品…即ち物≠ニして扱っていた事を自覚した。
自己嫌悪と後悔の波が押し寄せ、彼は目眩と共にその場に倒れ込んだ。

フィールドではアルシオンが脚を雄大に振りかざしている姿が見られた。
後半開始直後、膠着していた状況を一瞬で破壊し、先制点を奪ったあのシュート≠フ構えだ。
時計は後半40分に達しており、ラムカーネの状態は完全に底を尽いている。
つまり撃たれれば失点は必至である。


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