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【崩落のステージ】Another-C_9【 後篇 】
[881]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2012/01/19(木) 14:38:51 ID:???
時代は寂寥の闇へと突き進んでいる。
未来を含めたカルチョの長い歴史の中でも、その以前と以後から全く孤立した…
悲しくも苦しい時代を迎えると言わざるを得ない。
それはまるで行き場を失った迷い子のようだと形容できるだろう。
グランデ・トリノがスーペルガの悲劇で突然の終焉を迎えて年以来、半世紀もの間、
我が国の基本的な構図は、ユヴェントス、ミラン、インテルのビッグ3を頂点とし、
その一段下にトリノ、サンプドリア、ボローニャ、フィオレンティーナ、ローマ、ラツィオ、ナポリら…
歴史を持ち、スクデット獲得経験もある中規模都市のクラブが名を連ね、
残るポストを地方都市のクラブが入れ替わり立ち替わり占める物だった。
ある意味で自然の成り行きだったともいえる。
プロクラブにとって最大の収入源は入場料収入であり、クラブの財政(=戦力)が、スタジアムに
足を運んでくれるサポーターの数に依存する割合が大きかったからだ。
そうである以上、都市の規模がクラブの強さに反映するのも当然のことだった。
オーナーがクラブにどれだけ資金を注ぎ込むかも当時から大きな要因のひとつではあったが、
それもやはり都市の産業・経済と無縁ではない。
いってみれば、都市の格≠ニ、都市代表クラブの格≠ヘ、概ね釣り合っていたのである。
私が危機感を抱き始めたのは、人口17万人に過ぎないロマーニャ州の都市を本拠地とするパルマが、
つい先日初めてのセリエA昇格を果たし、一気に中堅クラブの仲間入りを果たした頃からだった。
その背景には、クラブを企業の宣伝媒体として捉え、積極的な投資でチーム補強を図った親会社・・・
即ちパルマラットの存在があった。
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