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【崩落のステージ】Another-C_9【 後篇 】
[882]アナカン ◆lphnIgLpHU
:2012/01/19(木) 14:40:04 ID:???
その逆も然り…親会社の凋落がクラブの戦力を削いだチームも在る。
それが我がフィオレンティーナだったのは、笑えない喜劇だったと言えよう。
次代の中心選手となる筈だったガブリエル・バティンを早々に売り渡し、
トップの選手も次々に切り崩していった我がクラブの姿は、何とも滑稽に映った事だろう。
これはカルチョがスポーツ≠ゥらビジネス≠ヨと移行する変局点なのだ。
…間もなく発足されるEUの存在は、この風潮を更に後押しするだろう。
ビッグ7と呼ばれた他のチームも例外ではない。
いや、それどころか欧州全体で同じ事が起こる。
サッカー・ビジネスが急速に膨張を開始し、TVマネーの流入も避けられないだろう。
世界最高峰選手の奪い合い、移籍金相場の急騰が始まっていく…
採算を無視した先行投資が必要になる時代、そのキャッシュを持つクラブがどれほど存在するだろうか?
それが可能なのは、莫大な投資余力を持つオーナー…つまり大企業が背後にいるクラブだけであろう。
更に憂慮されるのは、カルチョに興味の無い人物が、ビジネス目的でオーナーの椅子を求める事態だ。
彼等はネームヴァリューの高いスター選手を買い漁ろうとするだろう。
TV放映権料やグッズ販売等の収入が、かつて最大の収入源であった入場料収入とは桁の違う利益を
クラブにもたらすようになるからだ。
その種のビジネスにとって重要なのは、強さ∴ネ上に人気≠ナある。
そしてその人気を支えるのは、やはりスター選手達に他ならない。
だが名前を重視する余り、戦術コンセプトに外れた選手…
或いは既存の中心選手と同じタイプの選手を入れても、クラブは強くなりはしない。
選手のメンタリティーやサポーターとの関係にも悪影響を及ぼすのは間違いない。
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