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[820]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/03/13(火) 12:35:28 ID:???

<フィレンツェ>

そしてテストマッチの当日がやって来た。
試合会場はフィオレンティーナのホームスタジアムだったアルテミオ・フランキ…
ヴィオラのリザーブチーム(実質ユースチーム)とミランのユースチームのテストマッチにしては誇大な会場である。
『こんな大きな会場を用意して、果たしてどれだけの人が観に来るというのか?』
…そんな不貞腐れ気味の疑問がヴィオラ選手達の頭には渦巻いてしまっていた。
何と言ってもプロ4部、しかも正式なオーナーが見つからなければ半年立たずに消滅確実のチームなのだから仕方ない。

…とは言え試合は試合、今後の行く先を踏み出させる大事な一歩である。
三杉達にとっては、どんな小さな試合でも勝ち続ける事が現状を変える事に繋がる…かも知れないのだ。
やらなければならないと言う使命感のような入れ込みが身体を満たすのだった。

シーザー「っつー訳で試合当日だ。 先ずはユニフォームを配るぜ。」

メンバー「「「 サー! 」」」

シーザー「まっ、暫定だが背番号の方はこっちで勝手に決めた。
      …暫定っつったからな、勘違いすんじゃねえぞ。」

「えっ?」「お…おお!?」「こりゃあ…」「なにこの違和感?」

三杉(なんだ…?)

シーザーが但しを言っておいたにも関わらず、ユニフォームを受け取った選手の一部から疑問の声があがった。
まだ受け取っていない三杉は状況を掴めずに軽く動揺する。
その雰囲気を緩和させる為か、シーザーは背番号の意味をそれぞれに説明し始めた。


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