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【混迷からの】Another-CU_3【脱出】


[573]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/19(火) 02:45:35 ID:???

既に語った事ではあるが…
少しでも良いと感じた男を徹底して避けるのが、初夏以来の杉元久美の現状である。

だが基本的な話として、サッカー部に在籍する選手達について久美も関わりを持たずにはいられない。
ゆえに久美は視界にフィルターをかけ、可能な限りサッカー部員という個を思考の外へ置く努力をした。
どのようなファインプレイをしようと、彼女はそれをチーム≠ニいう自分を含めた集団の喜びに置換したのだ。
格好良いとか優しいとか凄いとか…そういう主観的感情的な感想に対して徹底して蓋をし、
結果について客観的な喜びを表す事で、その感情に辻褄を合わせたのだ。

(ちなみに上記については山森を除けばそう努力を必要としなかった。
 岬太郎が『一つの事に打ち込む人間』として恋愛をしない人間と考えたのは前述の通り。
 井沢のように極めて嫉妬深い性質の人間については生理的に尊敬ができなかった。
 浦辺は何故だか独り言が多すぎて正直怖かった。(エア友達が居るのかも知れないと思っている。)
 他者の話を一切聞こうとしない、来生のような度し難いバカについても全く意識する必要がなかった。
 滝は気遣いが出来、性格的にまともな上にルックスも(特徴的ではあるが)並やや下と無害で好意的ではあった。
 恋愛恐怖症の久美にとっては、この手の気遣いが出来る普通さが逆に特効薬であったかも知れないが…
 なんとなく滝からはヒーローとかロボットとか趣味が濃過ぎる気配がしていたのでオートで遠ざかってしまった。
 また中里からはタシーロ臭がするし、高杉は生理的にドカベン過ぎて久美が意識出来なかった。)

つまり現状において、久美の頭の中に好意的な男性は一切存在していなかった事になる。
しかし、男性と言う概念が皆無であるかと言えば…そうではなかった。
矛盾しているように聞こえるが、傷ついた久美の救いとなる可能性を持つ人間は確かに存在していた。

中山が南葛に姿を現わして以降、久美の世界はほんの少しだけ加速する事になる。


0ch BBS 2007-01-24