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【復活の】キャプテンEDIT35【号砲】


[223]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/19(土) 21:14:35 ID:???
心配げに駆け寄る赤口中の面々を前に、早苗は困った様に息を吐く。
まるで憑きものが落ちた様な顔だった。

早苗「まさか、こんな肝心なところで外すなんて。私もまだまだですね……すみません、神奈子様。それに武居キャプテン。
折角繋いで貰ったボールを、無駄にしちゃって」

武居「あー、いや。……それは別に良いんだ。早苗さんがどこか怪我をして外した、とかそう言うのが心配だっただけでだな――」

神奈子「早苗、どうしたのよ、妙に落ち着いた顔しちゃって?」

神奈子が心配げにそう声を掛けた。
こんな時には大袈裟に悔しがったり、再度の機会に向けて闘志を燃やしたり、とにかく感情を思いのままにぶっ放す。
それが早苗らしさだった。
だが、今の彼女からはそう言った貪欲さ、執着が綺麗さっぱりと抜け落ちてしまっているように思える。

早苗「うーん……何て言えば良いんでしょうね、この感じ。さっきのシュートを思いっきり吹かしちゃった時に、弾けたって言いますか、
逆にストンと落ち付いた、って感じもしますし……」

たはは、と苦笑を浮かべて頭を掻く早苗。その目を見て、神奈子は理解する。

神奈子(そっか。分かっちゃったのね、早苗)

この試合中、ずっと躍起になって抗ってきた。何点差を付けられようとも、ずっと見ない振りをしていた、敗北への予感。
過去最高のモチベーションで挑んだ突破の失敗と、このミスキック。
それが引き鉄になったのか、早苗の中でようやくそれを認める時が来たようだった。

神奈子にも、よく理解できる感情だった。神代には栄えた信仰も、時代を経るごとに衰微し、いまや洩矢の社に訪れる者はほとんどいない。
終わりの確信、である。


0ch BBS 2007-01-24