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1- レス

【行く者】キャプテンEDIT36【残る者】


[215]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2012/05/30(水) 02:17:57 ID:???
嵌められた相手の見苦しさから感じる優越感。『怒れる大人』という庇護者を得られる安堵感。
それが簡単な演技で容易く手に入ることに、幼い金成はあっけなく夢中になった。
当然、何度も同じことを繰り返していくうちに、学校で金成とサッカーをしようという友人はいなくなってしまったのだが。

金成(幼)『ふんっ。だまされるほうがわるいんだ。それに、あんなザコどもがオレぬきでかてるわけないし。
けけけっ! しばらくはアイツらの負けっぷりでも、たのしもうかなっ!』

そんなことを嘯いて孤高を気取る幼い少年。
……普通なら、その状態が長く続くうちに、自分を取り巻いているのが孤高ではなく孤立と気付くものなのだ。
だが、どういうわけか、運命は彼に自省する機会を与えなかった。

少年団監督『キミ、凄く強いのに学校で友達とサッカーしてないんだってね? うちの少年団に入らないかい?』

金成(幼)『……はいっ! ありがとうございます!(まっ、そろそろ一人で練習するのもあきてたし、ちょうどいいか)』

彼が凄腕であると聞きつけた少年団の監督のスカウト受け、彼はプレイの場を学校からこちらへ移す。
汚いプレイスタイルは相変わらずだったが、監督も所詮はサッカーの専門家ではなく地元の有志である。
金成の悪癖を矯正するどころか、気づくことさえ無かった。

団員A『……へへへっ! またおまえのおかげで勝てたな!』

団員B『こんど、オレにもやり方おしえろよ!』

金成(幼)『むりむり! こういうのは、天才のオレくらいにしか、おとなにバレずにこなせないからな!』

今度の仲間たちも学校の時とは勝手が違って、金成のスタイルを支持した。
学校の友達同士の遊びとは違い、子どもとはいえ勝負をしているのである。結果を出す金成に、周りは勝手に付いて来た。
善悪の観念が未熟な彼らは、勝利の快楽に酔って金成を指弾することを忘れていた。
金成は有頂天だった。その頃にはすっかり、どう試合に勝つかよりも、どう相手を嵌めるかに比重を置いていた。


0ch BBS 2007-01-24