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【ヤベッチュ外伝も】Another-CU_4【超よろしく】


[659]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:43:36 ID:???

クール…というのを越えた、ドンヨリしたオーラが翼から発せられているのを森崎は気付いた。
恐らく過去に翼をよく観察し、その性質を知り抜いているが故の敏感さだったに違いない。

森崎(弱気…いや、嫉妬か? こいつが? …いや、まさか。)

カップに手を伸ばし、コーヒーをすする翼。
そんな翼の一挙手一投足に森崎は目が離せなかった。
『俺の知ってる翼と違う…』そんな心積もりであったのだろう。

森崎「お前…そんなんだったら、その試合に出るんじゃねーよ。」
省11

[660]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:44:52 ID:???

翼「お前にそんな事を言われる筋合いはないし、気が乗らないとか勝手に決め付けるな!」

森崎「だったら試合で見せてみやがれよ! 三杉がどんだけ成長してるか知らねえが…
    俺だってブラジルで3年間、血反吐を吐く思いでプロ目指してきたんだ!
    その俺の顔を潰す事は許されねえ!」

翼「なっ…! 勝手な事を!! お前の為になんかやる筈がないだろう!
   俺は俺の為に全力を尽くす! この3年間の成果を見せつけてやるのさ!」
省8

[661]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:46:02 ID:???

森崎「…ご馳走さん。 陽子さん、さっきのジャパンカップのオファーの話だけどさ。
    もしパルメイラスとサンパウロが同じ順位で終わってしまったらどうなるんだ?」

陽子「え? うーん…そうね…その場合は互いのクラブチームとの交渉条件で決まるんじゃないかしら。
    実はサンパウロともパルメイラスともまだ交渉中で、完全に参加が決まったって言う訳じゃないのよ。
    と言っても日本サッカー協会はお金だけは有り余ってるから、断られる事は無いと思うけどね。」 省22

[662]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:47:14 ID:???

陽子「あの〜、二人とも…熱血は時と場所を選ばないと変な噂が立つわよ?」

森崎・翼「…あ」

周囲を見回すと、喫茶店のマスターがニヤニヤと聞き耳を立てているし、
他の客についても全員がこちらに大注目していた。

森崎は入ってきた時よりもバツが悪そうに、そそくさと店を出て行った。
翼もその後ぶつくさと森崎への文句を零したが、間もなく帰路へとついた。

陽子は翼を見送ると、疲れた顔で伸びをした。
省22

[663]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:48:42 ID:???

<ブラジル・グアルーリョス国際空港>

レントゥルス「着いたーーー!」

ダラピッコラ「はっはっは、おいでやすだぜブラジル!!」

三杉(ふう、相変わらず酷い目にあった…。 ロングフライトでのエコノミーは本当に勘弁して下さい…)

フロレンティア・ヴィオラの面々はブラジル・サンパウロ最寄りの空港に降り立った。
フライトの疲れを色濃く残している者、元気いっぱいに残している者と様々であるのだが、
ちなみに…

キンコーーーーーーーン
省17

[664]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:49:51 ID:???

オワイラン(これはひどい。)
スペルマン(…っていうか、よく出国できたよね。)
オジオ(イタリア人の適当さゆえだね…。 って言うか、ロシア人にそれを言われたくないなぁ。)

新田(…って言うか、やっぱロボじゃん!)
ミュラー(解せぬ…)

押し問答した物の、今回M沢くんはイタリアへ送り返される事になった。
取り敢えず戦力には大きな影響なしという事で、選手達はこの件を見て見ぬ振りするしかなかった。
省16

[665]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:51:02 ID:???

ミハエル「ソーリー。 ミスギ、申し訳ないですが数分席を外しますヨ。」

三杉「えっ? ああ…数分でちゃんと戻って来てくれよ?」

ミハエル「了解。」

三杉(トイレ…かな? ハッキリ言えば良いのに。)

ブンナーク「ふう、出た出た。 気持ち良いくらいに出たぜ。」

三杉(ここまでハッキリ言う必要は全然無いけどね。)

ブンナーク「なあミスギ、M沢ってトイレで何が出るんだろうな?」

三杉「氏ね…」
省9

[666]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:52:19 ID:???

それから数分後…ミハエルが歩いて行った方向がやけに騒がしくなった。
何かあったのかと、三杉は怪訝な顔でそちらを凝視していると…

三杉(おや、あれは…)

トイレに向かった筈のミハエル。
見覚えのない少女が、彼を強引に腕を引かれている姿が三杉の目に飛び込んだ。
何が起こったか想像もつかないが、とにかく三杉は反射的にミハエルの名を呼んでいた。

三杉「ミハエル! 一体どうしたんだ!?」

ミハエル「OH…」
少女「あっ!」
省12

[667]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:53:27 ID:???

三杉「石崎か…?」

石崎「おっ、み、三杉じゃねえか!」
ミハエル「このヤマザルを知ってるんですか、ミスギ!?」

ミハエルと石崎が同時に声を上げ、三杉の耳をつんざく。
この両者の間でトラブルがあった事だけは三杉にも把握出来た。
取り敢えず二人の事はスルーして…

三杉「君は?」

陽子「初めまして、私は片桐陽子…日本サッカー協会の者です。」

三杉「宜しく。 …で、何があったんだい?」
省12

[668]アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/08/26(日) 07:54:54 ID:???

どうやら状況はこんがらがって最悪なようである。
しかも石崎とミハエルの両者ともが興奮気味でまともに話が出来ない。
猿頭の石崎はともかく、ミハエルがこれ程感情を顕わに怒るのが三杉を不可解にさせていた。

三杉(普段のミハエルはこんな風に怒らない…相手に敵意を向けられても颯爽とかわす筈だ。
    以前僕に対して敵意を向けた時も、こんな様子は全く見せなかった。
    まさか演技…? …となると、石崎の言った言葉が正しいのか? いや、そんなまさか…)
省26

[669]森崎名無しさん:2012/08/26(日) 08:04:55 ID:vmYG5mV2
E
貴公子スマイル全開で陽子さんにご挨拶。
手を取ってキス、する寸前で

「……と、こんなところだろう?」と二人を見る。


0ch BBS 2007-01-24