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1- レス

【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[264]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/14(火) 01:05:22 ID:???
>>263
目標値「以上」なのでこちらもセーフです!
これで厄払いができたと前向きに考えましょうw


***


「ヤング! ヤング・マジョラム!」

声と共に、通常の槍の穂先に刀を据え付けたような、奇妙に刃の反り返った槍が奔る。
正面から薙がれたそれを、僅かに身を逸らすことで躱したヤングが、すれ違いざまに長剣を振るう。
ぎいん、と硬い音はヤングの剣が槍の柄に弾かれて鳴ったものである。
柄までが鉄でできた槍を軽々と振るう真紅の鎧の男を見やって、ヤングが叫び返した。

「久方振りだな、セイル! ……今はヴァルファ八騎将『疾風』、か!」
「思い出すかよ、ヤング! 茶番の革命に身を投じた、愚かなあの頃を!」

交錯は一瞬。
視線と言葉と、そして刃を叩きつけ合った二騎はすぐに遠ざかり、馬群に消えていく。
最早、率いる兵の数は両軍とも半数を割り込もうとしている。
それでも雌雄を決するには、まだ周囲に邪魔が多すぎる。
そのことを互いに理解しているかのような、刹那の邂逅であった。


***


0ch BBS 2007-01-24