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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[352]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/08/23(木) 17:32:22 ID:???
叫んだネクセラリアが、石突近くまで長く持った槍を大きく振るう。
遠心力による打撃、というよりは間合いを取るための薙ぎ払いであった。
落ち着いて飛び退き、その軌道から逃れた森崎に、ネクセラリアが口を開いた。
「モリサキ……だったか。攻め手が、緩いな」
「……」
対する森崎は応えない。
半身で円盾を翳し、急所を隠しつつ慎重に構えを取る。
「深手を負った相手に、勝負を急ぐことはないと、そう踏んだか」
「……」
じり、と摺り足が、ほんの足の爪半分ほどの間を詰める。
「成る程、いい判断だ。剣筋も悪くない。ヤングの見込んだだけのことは、ある。
……だが、大事なことを、教わっていなかったようだ」
そこまでを言ったネクセラリアが、ふと言葉を切って息をつく。
汗が、その精悍な頬を伝って顎から垂れた。
流れる内に血を掬い、薄く赤を帯びた汗だ。
「今からそれを、教えてやる。―――獣は手負いが、最も恐ろしいということを、な」
ぎり、と。
槍を構えたネクセラリアの手が、鳴った。
「学んで、死ね」
***
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0ch BBS 2007-01-24