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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[383]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/24(金) 02:44:18 ID:???
「クク……ハハ、ハハハハ!」
「何が……おかしい」

憮然と言う森崎の前、構えた槍の穂先は一寸たりとも動かさずに哄笑してみせたネクセラリアが、

「楽しい、楽しいな……!」
「なにィ!?」

目を剥いた森崎の前で、続ける。

「ここまで、ここまでやれるか、ヤングの育てた戦士は!
 ならば俺も応えよう! 疾風と称された、この槍の冴えを以て!」

そう言い放つや、ネクセラリアの表情が変わる。
形は、笑みのまま。しかしその性質だけが、決定的に変容していく。
その眼から、すう、と光が消えた。
否。消えたのは、眼に宿る光の、ただ闘争という二文字を除いたすべてである。

(何か……ヤバいのが、来る)

危険を察知したのは森崎の、戦士としての本能であっただろうか。
構えは一見、特段の変哲もない正眼。
しかしこれまでとは、気迫の練りが違う。

「やらせねえ……ッ!」

振り絞るように言った森崎の構えは、上段。
それまで用いていた西洋剣術とは一線を画す、奇妙な構えである。
右手側、真っ直ぐに立てた剣を大きく耳の辺りにまで翳し、円盾を着けた左手をその柄に添える。
自然、円盾に下方の視界を極端に遮られる格好となるが、森崎は気にした風もなく
その姿勢のまま細く静かに息を吸い、吐く。


0ch BBS 2007-01-24