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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[384]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/24(金) 02:45:44 ID:???
「ただ一撃の、疾さに賭ける……東洋の剣、か。面白い」

一目、森崎の構えから狙いを見て取ったネクセラリアが、そう呟いて口角を上げる。
間合いは、槍のそれよりも更に外。

「その剣、我が槍よりも疾く、在れるか!」
「試してみるさ―――命懸け!」

互いに踏み出せば、詰まる間は合わせて二歩。
槍が、雷光の如く、伸びる。
森崎が更に踏み込むその胸を目掛けて一直線、だが同時、天より落ち来るのは、森崎の刃。
剣を支えるは右手の一本、半身を一杯に伸ばした姿勢からの振り下ろし。
刃の先に届いた方が、勝つ。
その刹那、

「―――く、かは……ッ」

血飛沫が、飛び散った。
槍の刺さるより、剣の断ち割るより、一瞬だけ、早く。
紅い華は、ネクセラリアの口から、漏れていた。
槍の穂先が、僅かに一寸足らず、ぶれる。
それが文字通り、生死を分けた。

「……ぇぇぇ、ァァァァァァッッ!!」

槍は森崎の胸を甲ごと真一文字に切り裂くに留まり、
そうして森崎の、全身の気迫を込めた刃が、ネクセラリアの肩口から心の臓までを、
真っ二つに断ち切った。


0ch BBS 2007-01-24