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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[397]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/08/28(火) 00:28:20 ID:???
***
「よっ、モリサキ! 傷の具合はどうだ?」
「ネイか。……先生の話じゃ、明日には出られるってよ」
質素な病室の静寂を破った褐色の肌の優男に、森崎が笑みを向ける。
腰掛けるのは木組みの粗末なベッドではあったが、シーツは虫も湧いていない清潔なものだった。
ドルファン王立病院。
世界に冠たる文化先進国スィーズランドの様式を模して設立された、学園と並ぶドルファン文化の粋である。
この病院の存在こそが、ドルファンをして南欧随一の医療技術を維持させている。
「傷も……ほれ。もう薄皮が張ってるんだぜ」
「うわ! 男の胸なんざ見たくねえって! しまえ、しまえ!」
上着をめくり上げてみせた森崎に、ネイが顔を顰めて手を振る。
森崎の胸、既に包帯も取れた傷痕には確かに桃色の薄皮が張っていたが、しかし真一文字に刻まれた痕は
どこまでも深く、それが消えることは生涯なかろうと思わせた。
「トニーニョはどうしてる?」
「ああ、もうすっかりいつも通りだぜ。俺たちにも鍛錬しろって喧しいくらいだ」
「そうか。あいつらしいな」
仏頂面の友人は、森崎に先がけて日常に復帰している。
それを聞いて安堵した森崎が、低い天井を仰いだ。
「……もう、一週間か」
「あー……」
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0ch BBS 2007-01-24