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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[402]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/08/28(火) 00:37:04 ID:???
森崎たち外国人傭兵大隊の活躍によりヴァルファ第三大隊を壊滅に追い込んだ
ドルファン軍右翼であったが、戦線を押し込むことはできなかった。
辛勝を収めた傭兵大隊には追撃の余力は残されていなかった上に、後詰の第三、第五大隊は
とうとう右翼に投入されることはなかったのである。
原因は、左翼である。
森崎たちの至近、即ちドルファン軍右翼に現れた大軍、トロサ騎士団。
彼らが本来担当していたのが、左翼であった。
「まさか担当正面をまるっきり放棄して転進してるなんざ、思わねえだろ普通……」
『あのまま街道通って帰っちゃったんだっけ、あの人たち』
「ああ……地元まで引き返して、『将帥の負傷により』だか何だかって言い訳の書面寄越したらしいぜ」
『何しに来たんだろうね……』
「さあな。おそろしく強かったのはこの目で見たが……何がしたかったのかは、正直さっぱりだ」
大穴の開いた左翼から雪崩込んだ敵軍により、ドルファン本隊である中央、第二大隊は
側面からの攻撃に対応しきれず、半包囲の窮地に陥った。
慌てて投入された後詰の軍勢では、一度傾いた形勢を覆すには至らない。
ほとんど総崩れとなった本隊は多数の死傷者を出しながら右翼の残存部隊とともに交通の要衝、
中部ウエールの北まで撤退を余儀なくされる。
迫るヴァルファの第二、第五大隊の勢いにウエールの陥落すら時間の問題と思われたとき、
もたらされたのは北部国境戦線の一報である。
シンラギ・プロキアの混成軍が、ヴァルファ本隊を迂回して国境であるテラ北河の渡河を企図し、
大規模に展開しているというものであった。
南北の二正面に兵力の大半を割いているヴァルファとしては、拠点である都市ダナンへの強襲は
絶対に避けねばならぬ事態である。
かくしてヴァルファの侵攻部隊は転進、ドルファン側は残存兵力の全滅とウエールの陥落を
辛くも免れたのだったが、局地戦での勝利を無に帰す、事実上の大敗であった。
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0ch BBS 2007-01-24