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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[408]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/08/28(火) 00:43:42 ID:???
そも、中継貿易の拠点として雑多な人種の入り混じるドルファン王都においては格別に
意識されることも少ないが、服装とはその人間の所属する組織や階級をも表すものである。
流行や文化を追う富裕層の若者であればともかく、人品卑しからぬ壮年の男性が、
どの層に身を置いているのかもわからぬような風体をしているのは、それ自体が
侮蔑と警戒の対象としてくれと大声で叫びながら歩いているようなものであった。

「……」
「マジョラム大尉のコト、残念でシタ。お悔やみ申し上げマス」
「……?」

唐突に頭を垂れ、そう言った男に森崎が戸惑ったような表情を浮かべる。
決して葬儀に参列しにきたわけではなかろう服装の男が、しかし弔辞を述べる。
その意図を量りかねていた。
そもそも内輪のこと、先の戦から日も経ったこの日に葬儀を行うことを知る者はそう多くはない。
傭兵大隊の関係者か、或いは、

「申し遅れまシタ。私、バウミール・ルーカスといいマス。陸軍外局編成部、階級はカーネル、デス」
「……陸軍? それもカーネル……相当のお偉いさんってことか? あんたが……?」

ルーカスと名乗った男の語る身分と、その風体の差異に森崎がじろじろと男を睨めつける。

「カーネルと言ってモ、傭兵の皆サンと同格でないとキチンとした話をしにくいという理由デス。
 今回の皆サンはフリーですが、傭兵団の単位で雇い入れれば、隊長サンは皆カーネル扱いですからネ」
「……」
「要はハクつけの階級デス。実権は全然ありまセン。HAHAHA!!」
「……」
「まだ疑ってマスか? 心配いりまセン、モリサキさん。アナタにはこれから、私と一緒に
 王城に来ていただきマス。正門顔パスなら、きっと信用してもらえマスね」


0ch BBS 2007-01-24