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1- レス

【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[457]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/09/07(金) 00:38:04 ID:???
***

B それとなく聞くに留める。


(……搦め手からいくか)

トニーニョの様子がおかしいのは明らかだった。
しかし同時にまた彼自身の言葉から分かるのは、それが精神的な部分に根ざした
ひどくデリケートな問題であるということでもあった。
情報の少ない現時点で彼と親しいネイに事情を明け透けにするのは、親しい人物であるからこそ
躊躇われるようにも、森崎には思えた。

「そういや……最近のトニーニョ、どうしたんだ?」
「あ? なんかやらかしたのか?」

遠まわしな訊ね方に、直球の返答が戻ってくる。
どうしたものかと思いながら、森崎は言葉を選ぶ。

「いや、そうじゃねえけどよ……ここんとこ、どうもボーっとしてるっつーか、な。
 アイツにゃ集中してもらわねえと困るわけよ、こっちも」
「ま、いい加減な隊長サマにはきっちりした女房役が必要だしな」
「うるせえ!」
「つってもなあ……あ」

と、何かに気付いたようなネイが、しかし眉根を寄せて手綱を引き、馬の歩みを止める。
珍しく考え込むような表情に、森崎があまり良い予感を覚えないままやはり馬を止め、重ねて訊いた。


0ch BBS 2007-01-24