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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[482]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/09/11(火) 23:43:21 ID:???
しばらく、静かにグラスを傾ける時間が続いた。
陶器のカップではなくグラスを使う辺りは高級店の面目躍如といったところだったが、
レズリーという少女、そこには何の反応も示さない。
普段からグラスを使い慣れているのであれば、それなりに裕福な家庭に育ったのだろう。
豪農、商人、あるいは役人、高級軍人。
はすっぱな口調、手のかかった服装。
手がかりは少なく、正解を知りたいわけでもない。
単に、時間を潰したかっただけである。
そんな風に益体もない想像を巡らせる森崎の沈黙を破ったのは、カウンターに頬杖をついた少女だった。
「退屈」
「……お前なあ」
じろりと森崎。
「ガキみたいなこと言うなよ」
「ヘン、どうせアタシはガキ扱いされてるじゃないか。
出されるのはワインやシードルどころかこんなジュースだしさ」
手がつけられない。
本当に、強気で尖った少女はどこへ消えたのかと、麦酒を口に含んで香りを楽しみながら
森崎が低い天井を仰ぐ。
もしかしたら、と思う。
普段ロリィという子供じみた存在と接している分、どこかで無理をしているのかもしれない。
今日の浅はかな背伸びなどその典型だろうし、あんなことを続けていれば疲れもしよう。
森崎の知る友人という概念とは随分と違う、奇妙な関係。
ふと、それが気になった。
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0ch BBS 2007-01-24