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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[519]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/09/16(日) 22:04:22 ID:???
「ごめんなさい、嫌な気分にさせてしまって」
「……」
「私、クレア・マジョラムと申します。主人はこちらのモリサキさんがお勤めしている
外国人傭兵隊の、前の隊長だったの」
「前の……って、……あ」
何かに気付いたように、レズリーが表情を曇らせる。
前隊長がイリハ会戦で戦死したという報は、どうやら耳にしているようだった。
一瞬、レズリーが森崎の方を見やる。
交わした目線は、森崎の態度の幾ばくかを察したように、既に怒りの色もない。
そのまま力なく項垂れてしまう少女に、クレアと名乗った女性が言葉をかけた。
「主人は……ヤングは、自分の仕事をしただけ。私だって、軍人の妻だもの。
いつかこういう日が来るかもしれないって、覚悟はしていたわ」
「……」
「だから、そんな顔をしないで。ね」
穏やかに言われ、それでも何も返せないレズリーの手が、ぎゅう、と色が変わるほどに
握り締められるのを見て、ひとつ息をつくと、森崎が口を開く。
「マジョラムさんは……」
「クレアでいいわ」
淡色の微笑に滲むのは、やはり淡色の、しかし掬えば粘るような、情動の波紋である。
マジョラムという姓で呼ばれるとき、込められる意味は余人に計り知れぬ。
察して、言い直す森崎。
「クレアさん……は、どうしてこの店に……?」
「変かしら」
「いえ……そういうわけじゃ」
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0ch BBS 2007-01-24