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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[520]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/09/16(日) 22:05:23 ID:???
言った森崎の顔は、しかし困惑を隠しきれずにいたのだろう。
その表情を見たクレアが、くすりと笑っていた。
それまでの慈雨の如き微笑ではない、人としての日常に浮かぶ笑み。
それが合図だったかのように、声音からも近寄り難いような静謐の色が消えていく。
「私も、ずっと家にばかり篭ってちゃいけないって言われて……知り合いのやっているこのお店で、
お手伝いをさせてもらっているの」
「そう……だったんですか」
「主人の恩給があるから、お金が必要というわけではないのだけれど」
言ったクレアが、テーブルに指をついてチップを弄る。
「でも、ディーラーって……」
「これでも若い頃は色々と、ね?」
意味深に片目を閉じてみせたクレアの艶に、森崎の心拍数が跳ね上がる。
隣の少女に気取られなかったかと横目でちらりと見やれば、しかし少女もまたクレアに見入っていた。
ほっと息をついた森崎にクレアがチップを弾くと、真新しいカードを手にとって掲げる。
「私のことはいいのよ。それより、カードを楽しみに来たのでしょう?」
「あ、いや……」
「ここで引き返されたら、私がお客様を追い返したみたいに思われてしまうわ」
悪戯っぽく言ったクレアが、慣れた手捌きでカードをシャッフルすると、
小さく首を傾げて提案する。
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0ch BBS 2007-01-24