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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[724]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/09/21(金) 14:19:55 ID:???
「それじゃ……。ほら、帰るぞ」
頭を下げた森崎が、レズリーを促すと少し離れたカウンターの向こうに声をかける。
「勘定、頼むわ」
「かしこまりました。……こちらになります」
間髪を入れず歩み寄ってきた店主が、森崎に伝票を渡す。
その末尾に記された数字を見た森崎が、
「げ」
一瞬、絶句した。
その様子に、森崎の手元を覗き込もうとするレズリー。
「……いくらだったんだい?」
「いや、まあ……気にすんな」
咄嗟に紙片を裏返す森崎に、レズリーが口を尖らせる。
「隠すことないじゃないか」
「痩せ我慢したがってる男には、させておいてやるもんだぜ」
「何だい、それ」
眉根を寄せるレズリーに、森崎が一度首を振ると、改めて退店を促す。
「いいから。ほら、先に出てな」
「あ、こら、押すなって! もう、分かったから!」
「……ふぅ」
どうにかレズリーを扉の外に追いやると、森崎が疲れきったように肩を落として店主へと向き直った。
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0ch BBS 2007-01-24