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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[835]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/10/18(木) 18:18:54 ID:???
***
B「鍛錬はやり過ぎりゃいいってもんじゃないんだ」
「……え?」
頭ごなしの否定を覚悟していたものか、ハンナが肩透かしを受けたように森崎を見る。
「ちょっと前、な」
そんなハンナをじっと見つめ、森崎が重い口を開く。
「俺も、今のお前みたいな落とし穴に嵌ってたんだ。ただ焦って、闇雲に剣を振ってた」
「……」
「怖かったんだ。こんな、鈍った腕で戦えるのか。次の戦場で屍晒すのは俺じゃないか。
そんな嫌な想像から逃げるみてえに身体を虐めてた」
「でも、それは……」
ハンナが、森崎の目を見て言いかけた言葉を収める。
「ある人に無理やり休まされたら、途端にぶっ倒れたよ。身体の方はとっくに限界超えてたのに、
言われるまで気づかなかったんだな。間抜けな話さ」
「……」
森崎が自嘲気味に口の端を上げて、続ける。
「あのまま続けてたら、きっと酷い怪我をしてた。肘か、背中か、腰か、その全部かもな。
それこそ、もう剣を握れないような怪我、だ」
「……!」
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0ch BBS 2007-01-24