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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[837]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/10/18(木) 18:21:01 ID:???
「怠るな。無駄を省け。疲れのどん底で無闇にやる鍛錬なんざ無駄の骨頂だ」
「……はい!」
うん、ではなく。
はい、と。
打てば響くような返事に、森崎がぽんとハンナの肩をひとつ叩いた。
「それとな、ハンナ。学校もサボってないでちゃんと行け。
お前、読み書き以上の学問なんざ何の役に立つ、なんて思ってるだろ」
「う……」
図星を突かれたか、ハンナの神妙な顔がたちまちに崩れる。
「俺だってそこまで学のある方じゃねえ、そう偉そうなことは言えないが……ありゃな、頭を使う練習だ」
「……?」
怪訝そうな顔のハンナ。
どう説明をしたものかと、森崎が身振りを交えながら慎重に言葉を選んでいく。
「走るってことに絞ったって、どう身体を動かすか、どう鍛えるか、どう練習を組み立てるか、
どう時間を使ってどういう戦略を練るか……頭使わなきゃならんことはいくらでもある」
「……」
「学問が面倒だって奴はな、段々そういう、考えること自体が面倒だって思うようになる。
いざって時に、必要なことを見聞きして覚えるってことができなくなるんだよ」
ぴしり、と森崎がハンナを指さして言う。
眼前に突き付けられたその指を、寄り目になりながら見つめるハンナに、森崎が続ける。
「わかるか? 大事なのは、どんな学を積むかじゃねえ。頭の使い方を覚えてこいってこった。
必要だと言われたことを頭に刻んで忘れねえ癖を、わざわざつけさせてくれるってんだから
ありがてえ話じゃねえか。それも日々の鍛錬、だぜ」
「う〜……はい」
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0ch BBS 2007-01-24