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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[838]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/10/18(木) 18:22:14 ID:???
しばらく唸っていたハンナが、僅かに肩を落としながら首肯するのを見やって苦笑した森崎が、
ふと空を見上げる。
初秋の太陽は既に天頂近くまで昇っていた。
「……おっと、つい長々と説教しちまったな」
よっと、と声を上げながら立ち上がる森崎。
長時間座り込んでいた腰が痺れたように痛むのを揉みほぐす。
「ま、俺が言いたいのはそれだけだ。後はお前次第だ、頑張んな」
「―――ちょっと、待って!」
片手を上げ、立ち去ろうとした森崎を止めたのは、声だけではない。
ハンナの手が、がっちりと森崎のズボンの裾を掴んでいた。
「……まだ、何かあんのか」
「あの、……その、お願いが」
「お願いィ?」
『ふぁ……話、終わった? って』
今の今までどこをふらついていたものか、欠伸をしながらふわりと舞い降りてきたピコが
縋りつくハンナを見下ろして、呆れたように言う。
『……あたし、この先どうなるか、大体わかる気がするよ。言ってあげようか』
「……」
いらん、と目線だけで答えると、森崎がハンナの言葉を待つ。
「さっきの話……鍛錬の。戦場に出る、っていうし。それと、その髪……」
ハンナが見上げるのは、森崎の黒髪である。
陽光の下でもなお漆黒を保つ髪は、南欧ではやはり珍しい。
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0ch BBS 2007-01-24