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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[847]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/19(金) 18:42:08 ID:???
「そういう人はだいたい、貴族とかお金持ちに雇われちゃうんだよ。
 ボクなんかには会ってもくれない」
「そ、そんなもんか……」
『まあ、プロは報酬で動くものだからねえ』

二の句が継げず森崎が黙るのへ、ピコがその肩に舞い降りてぽむぽむと頬を叩く。
慰めているつもりなのか、からかっているのかは判然としない。
考えてみれば、そう不思議な話でもなかった。
森崎自身、より良い条件を求めて流浪する傭兵である。

「ま、ないものねだりしてても仕方ないし! 練習始めよ、コーチ!」
「慣れねえなあ……せめてモリサキって呼んでくれねえかな」

あっけらかんと言い放つハンナが、森崎の手をとって公園の半ばへと歩き出そうとする。
ほとんど引きずられながら呟いた森崎に、ハンナが振り返った。

「ん? 何か言った、コーチ?」
『諦めが肝心だよ、コーチ!』
「もういいや……」

深いため息は諦念と、気分の切り替えの合図である。
顔を上げた森崎の表情には既に暗さは残っていない。

「けどな、練習つっても、俺まだ何にも知らねえぞ。走るってことしか聞いてねえ」
「うん、そうだね。じゃ、まず軽く説明しておくよ」
「そうしてくれ」

頷いて、森崎へと向き直るハンナ。



0ch BBS 2007-01-24