※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[850]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/10/19(金) 18:45:11 ID:???
その石造りの白い巨体は、遠く距離を隔てた場所からでもひどく目立つ。
伝統的なオリンピア様式を模した、ドルファン文化の雄。
堂々たる聳えこそが、ドルファン王立運動競技場。
通称、スタジアムである。
「ボクが目指すのは」
と、ハンナがそのスタジアムをじっと見つめながら言う。
「あそこで一等になることなんだ。……今まで、一度も取れたことはないけど」
「あー……っと、ハンナ」
森崎が、何らかの思いに耽ろうとするハンナを引き戻すように声をかけた。
気になることが、あったのである。
「お前、その祭典に出るのは今年が初めてってわけじゃないんだよな?」
「うん。去年までは子供の部だったけどね。今年からは平民女性の部」
『子供の部は平民とそれ以外の区別、ないのかな』
くるりくるりと中空を舞いながらピコが疑問を口にするが、森崎にとっては
それ以上に聞かなければならないことがあった。
言葉を選ぶように、唇を湿らせながら言う。
「で……その。これは一応、教えるための参考にするんで気を悪くしないでほしいんだが」
「二等」
先回りされた。
あっさりとした、それは湿り気のない回答である。
前
次
写
0ch BBS 2007-01-24