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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】


[870]異邦人 ◆ALIENo70zA :2012/10/20(土) 01:27:43 ID:???
「ったく……お前、一人でも今みたいにぶっ倒れてたのか」
「うん……まあ。えへへ」
「えへへ、じゃない!」

森崎の一喝に、雷に打たれたように身をすくめるハンナ。

「うぅ……ごめんなさい」
「あの距離だ、気ぃ入れて一本走るだけでもキツいってのはわかるが……」
「はい……今日、コーチに言われたことは忘れないよ。もう無茶な追い込み方はしない」

しゅん、と項垂れたハンナだったが、しかしすぐに顔を上げると森崎ににじり寄って言う。

「……で、コーチ!」
「何だなんだ、……暑苦しいっての」

鼻先を掠めるほどに近づいてくるハンナの額を押し返す森崎。
どうもこの少女の距離感には馴染めない、と辟易するその眼前で、きらきらと煌めくのは瞳である。

「どうだった!?」
「どうって、あー……」

聞かれていることはわかっている。
走りを見ろ、というのは単に見物しろという意味ではない。

『さっき、散々あれこれ言ってたじゃない』

声は森崎の頭のすぐ後ろから響いてきた。
どうやら後ろ髪にぶら下がっているらしい小さな相方の言葉に、森崎はハンナのレースを思い返す。


0ch BBS 2007-01-24