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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[879]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/10/22(月) 18:37:11 ID:???
探るように尋ねる森崎に、ハンナが決然と言い放つ。
「勝負だよ! 勝負はそこから始まるんだ! 苦しくて、痛くて、だからって
そこで諦めたら、ボクより前にいるやつには絶対に追いつけない!」
「そうだな」
「だから、ボクは諦めたりなんかしたこと、ないよ! 足が動かなくなっても、
気持ちだけは……って、え?」
なおも何かを言い募ろうとしたハンナだったが、森崎があっさりと頷いたのに一足遅れで気付き、
戸惑いの表情を浮かべる。
そんなハンナに、森崎がにやりと笑って言った。
「それだよ。それがお前の武器だ。苦しいとき、どん底だろうと限界だろうと
絶対に食らいついてやるって気持ちの強さが、ハンナ、お前を育てたんだ」
「……そう、かな」
「おう」
困惑を拭いきれぬハンナの背中を押すように、森崎がはっきりと頷く。
「だから、磨きな。手前ぇの胸や腹や頭ン中にある武器ってのは、磨いてやらなきゃ錆びついちまう。
けどな、丁寧に手入れしてやれば、いつまでだってお前を助けてくれるもんなんだぜ」
ぐっと拳を握り、森崎がハンナの眼前に突き出す。
「戦えよ、ハンナ。お前の武器と一緒に」
「……はい。……はい!」
返事は二度。
一度目は、噛み締めるように。
二度目は、拳と共に。
「頑張んな。俺も、遠くから気にはかけてるからよ」
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0ch BBS 2007-01-24