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【貴族の傲慢】異邦人モリサキ2【傭兵の意地】
[967]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/10/27(土) 18:34:37 ID:???
「おっと、噂をすれば……だぜ」
『……あ、本当だ。言った通り』
控え室たる天幕に戻ってきたのは、スキンヘッドの男だけである。
袖のまくり上げられた腕や顔のあちこちに痣が見て取れる男が、無言のまま
森崎の前を通り過ぎると、どさりと座って荒い息をつく。
『……メオンって人に、結構やられたみたいだね』
「その相手さんは戻ってくる気配がねえな。……病院直行ってとこか」
『うわあ……』
こそこそと話す森崎の言葉が聞こえているのかいないのか。
サムはただ低く薄暗い天井を仰ぐように姿勢を崩すと、目を閉じて深く息をついている。
***
「―――それではこれより、本年度剣術大会の決勝戦を行います。双方、……」
審判役の男が進行の口上を述べるのを音として聞きながら、森崎は正面を睨んでいる。
サムという男、結局あれから一度も口を開いていない。
時折起き上がったかと思えば得物の長棍を磨き、森崎の方へは目もくれなかった。
その男が今、ちろちろと舌を出し入れする蛇を想起させる細い目で森崎を見やり、
にんまりと口で弧を描いている。
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0ch BBS 2007-01-24