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【全国の】キャプテンEDIT40【壁】


[495]キャプテンEDIT ◆EUWFb5QXUg :2012/08/15(水) 01:49:05 ID:???
渡会(悪いが、そりゃ見慣れたもんだぜ! ウチにはヘディングの専門家だけでなく、オーバーヘッドのスペシャリストもいるんでね!)

ボレーからオーバーヘッドまで、手広くダイレクトシュートを得意とする比良山。
彼と練習時に相対した経験を元に、渡会はシュートの軌跡を瞬時に求め、そのコースに身を乗り出す。
三杉のオーバーヘッドは、確かに打点が高い上にいやらしい狙い方をしている。
だが渡会のアサルトキャッチは、積極的に前に出て敵が撃てるコースを潰し、前進の勢いでもって球威を相殺する必殺セーブ。
これを前にしては、ただのオーバーヘッドなど通用しない。
……はずなのだが、

三杉「悪いけど、僕のオーバーヘッドは――」

渡会(なっ!?)

三杉「――人に言わせると、普通とちょっと違うらしいよ?」

三杉が放った物は、ただのオーバーヘッドとは趣きを異にしていた。
通常、オーバーヘッドキックとは、高い打点を利して地面に叩きつけるように撃つシュート。
自然、高所の位置エネルギーを得た分だけ威力が上がる、という仕組みだ。
しかし三杉の場合、本人の繊細さを表す様に叩きつける、といった蹴り方はしない。
……三杉のオーバーヘッドは、ボールを『擦る』。
腰の横方向の捻りが終わりきらない、回転の途中の状態のまま撃つことで、ボールの横を撫で擦るように蹴るのだ。
自然、放たれたシュートは横回転を帯び、カーブが掛かる。
その為、ボールは渡会が想定したコースを外れ、伸ばした右腕を嘲笑うように曲がり、ゴールへと伸びていく。
既に宙を薙いだ手で、身体の後ろのボールを掴めるはずはない。
ファサっ、と優しげにネットが揺れる音が渡会の耳に届いた。ゴール、である。

やす子「お見事。これが……噂に聞く三杉淳の『ハイパーオーバーヘッド』」

三杉「フフフ、そう呼ぶ人もいるらしいですね(コレを出すのは久しぶりだな。撃つ必要があった東邦戦では腹痛の所為で……忌々しい)」

音もしないほど柔らかい着地を決めながら、三杉がそう言う。
その言葉を、渡会は身が震えるほどの衝撃と共に聞いていた。


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0ch BBS 2007-01-24