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【覇者の称号】キャプテン森崎44【カンピオーネ】


[135]2 ◆vD5srW.8hU :2012/10/30(火) 11:02:56.13 ID:Q9swV9q6
〜ブラジルユース宿舎〜

カルロス「…やはり、唯一にして最大の不安要素は…コインブラの存在か」

カルロスはサンタマリアから借りたノートを閉じ、深々と息をついた。
彼は確信していた。戦力では自分達ブラジルユースが今大会で突出していると。
無論サッカーではそれだけでは勝利は約束されず、他に様々な要素が絡む。
世界一の選手達が世界一の監督に率いられても何らかの不安要素を孕んでいる事があるのだ。

今大会のブラジルユースの最大の不安要素はコインブラが居る事だった。

カルロス「改めて考えてみると本当にフザけた話だな。どこのクラブにも所属せず、ストリートサッカーだけで
現役プロを凌駕する力を身につけている。そして師はおそらくかつての伝説の選手とは…
冗談としか思えない存在に俺達は良い様にやられ、死に物狂いで己を鍛えなおしても未だ追いつけない」

突如として現れアルツール・アンチネス・コインブラ。その素性は殆どが不明で、
カルロスもサンタマリアに調べてもらった僅かな情報しか知らない。分かっているのは彼が信じられない程の実力を持ち、
ブラジルユースに集った若き名選手達のプライドを悉く粉砕したと言う事実だけである。

だが彼は今大会全く試合に出ていなかった。10番でありながら常にベンチに座っているだけ。
マスコミや一般人はその不審な挙動と正体不明さに勝手な憶測を立て、監督のロベルトを質問攻めにしたが
ロベルトは「秘密です」の一言だけしか答えなかった為、今ではただのハッタリでありフェイクであると言う説が有力になっていた。
一部では「そんな姑息な手段を使う人物がブラジル代表監督に相応しいのか」と言う非難の声が出ている始末だ。

カルロス「俺達を自惚れさせず、切磋琢磨させ続けると言う狙いは成功しているんだろうが…
監督としては頭が痛いだろうな。最強のエースが居るのに、チームから浮きすぎていて使えないなんて。
しかも現状の様に飼い殺しにしているだけでもチームに苛立ちと不満を固定させてしまう」

だがブラジルユースの面々達には何故コインブラが起用されないかがおぼろげながら分かっていた。
「使わずに済むのなら使いたくない」それがロベルト監督の本音ではないかと。
コインブラがどれ程強くても、特殊過ぎる立場が故に起用するだけで大博打になってしまうのだと言う事は
当事者の立場なら分かりやすい事だった。頭の良い者なら監督に同情してしまう程に。

カルロス「コインブラ…お前は何をしようとしているんだ?そしてお前は…本当にアーサーなのか…?」

優勝候補筆頭チームのキャプテン、カルロス・サンターナの心中は穏やかではなかった。


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0ch BBS 2007-01-24