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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[193]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/12/08(土) 15:05:22 ID:???
「おい、モリサキ……」
「今日は時間、あるだろ。久しぶりに組手でもやらねえか」
「なにィ……?」
唐突な提案である。
渋面に刻まれた皺を更に深くしたトニーニョだったが、己を見据える森崎の目に冗談の色がないことを
見て取ったか、やがてため息をつくと頷いた。
「……いいだろう。相手になってやる」
***
向かい合う二人は、互いに盾だけを持ち、利き腕は無手である。
戦場での密着戦を想定した訓練のこと、骨を折る、関節を外す、目を潰す、急所を突くなどの行為は
寸止めが原則ではあったが、その他に決まりごとはない。
遠くからはざわざわと声が聞こえる。
広い屋内鍛錬場の壁際には荒くれどもが寿司詰めになっていた。
隊長である森崎と、事実上隊のナンバー2と目されるトニーニョとの組手である。
準備を始めた時点で衆目を集めるのは必至であった。
邪魔にならぬよう、という名目で人垣にかなりの距離を置かせたのは森崎だったが、そんな指示を出している間に
外で訓練していた隊員までが呼び戻され、結局ほとんど大隊総員で二人を取り囲むような様相を呈していた。
「こりゃ、恥ずかしい真似はできねえな」
「……もとより全力でやらねば訓練の意味がないだろう」
交わす言葉は低く、遠い人垣には届かない。
にやりと笑って、森崎が左の腕に括りつけた円盾を翳すように構えた。
対するトニーニョは長身を活かすように、拳を固めた両の腕を前に突き出す構え。
広い間合いでの迎撃を主眼としたスタンスであった。
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0ch BBS 2007-01-24