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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[231]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2013/02/07(木) 14:13:59 ID:???
踏み込んだのは既に上背に勝るトニーニョの間合いの内である。
しかし長身の体勢は半端に体を引いたのけぞるような後傾、腰の入らぬ拳を無造作に外側に捌いて、森崎が懐に入る。
迎撃のつもりだろうか、かち上げられようとした膝はしかし明らかに遅い。
その拙い対応が、森崎の内に燃える火に油を注いだ。
森崎は今、何をしたわけでもない。心の底に憤りを覚えただけである。
それを隠さずに迫ったという、ただそれだけのことに平静を乱されるトニーニョを、森崎は許容できない。
鍛錬に引き締まった長身が、瞬間、紙人形が如く頼りなく見えた。
振り払うように、森崎が動く。
左の腕に据え付けた円盾をトニーニョの胸に押し付けるようにしながら、空いた手で不用意に浮いた腿を掴んだ。
「……!」
重心を制した森崎に、トニーニョの長身が為す術もなく回転する。
まるで宙返りでもするようにぐるりと綺麗な弧を描き、そのまま仰向けに地面へと叩きつけられた。
同時、盾越しに乗せられた森崎の全体重が、トニーニョの胸郭を圧迫する。
「が……ッ!」
鍛え抜かれた筋肉の鎧が、踏み固められた地面と木製の盾とに挟まれて軋む。
肋骨がその剛性の限界を超える寸前、森崎が盾を引いた。
「……」
勝負がついたのは、明らかだった。
痙攣するように身を丸めて咳き込むトニーニョを見下ろして、森崎が告げる。
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