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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[242]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2013/03/16(土) 11:05:59 ID:???
十一月十日、快晴。
突き抜けるような青空と身の引き締まるような肌寒さの同居する、晩秋の一日であった。
「うー……こう冷えてくると、ホットワインが恋しくなるな。温いやつを、きゅーっと……」
『ほらほら、出店を覗くのは後にしてよね! いい席、取られちゃうでしょ』
「ちぇ」
舌打ちした森崎が立つのは、フェンネル運動競技公園の一角である。
遮蔽物なく開けた平地を吹き抜ける風は、爽やかに冷えている。
かじかむ指先を擦り合わせながら周りを見渡した森崎が、しみじみと呟いた。
「しっかし、まだ昼前だってのに大した人出だな」
『なんたって、お祭りだからね』
「祭り、ねえ……まあ、祭典と名がついちゃあいるがよ」
ひとりごちた森崎を、何人もの人間が追い抜いていく。
中心街の大通りとも見紛うような人のうねりは、急くように一点へと吸い込まれていく。
『ほら、早く!』
「へいへい」
促された森崎の足もまた、人波と同じ場所を目指している。
行く先、聳え立つ石白色の威容は、古式ゆかしいオリンピア様式を模したものである。
南トルキアの誇る貿易都市ドルファンがその財と文化を結集したそれこそは、ドルファン王立運動競技場。
スタジアムと呼び習わされるその堂々たる建築がこの連日、首都城塞の紛れも無い主役であった。
スポーツの祭典、四日目。
マラソンと並ぶ競技の華、六アルパン短距離走の王者を決める一日が、始まる。
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0ch BBS 2007-01-24