※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ
現行スレ
投票
最新20
板
1-
前
次
新
レス
【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[47]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/11/01(木) 20:02:28 ID:???
「ヴァン=トルキアからの荷がなければ、小麦も塩も手に入りません。
石材も木材も、布だってセサの国の中で賄うには全然足りません。
どれだけ高くたって、僕らはそれを買うしかないんです。止められたら、飢えて死ぬだけです」
セサという国の人間は、きっと皆、こうやって笑うのだろう。
「トルキアに人を出せと言われたら、セサの男たちは駆り出されます。
それが戦でも、麦の刈り入れでも、安い賃金でいいように使われます。
だけど、仕方ないんです。……女たちよりは、幾分ましですから」
「……」
「僕たちは、そうやってトルキアからお金を落としてもらって、そのお金で
トルキアの小麦を買います。何も残らないけど、今日を生きていくことはできます」
静かに言ったカイルが、
「……あ」
森崎の神妙な顔に気づいて、再び頬を紅潮させる。
「す、すいません! ぼ、僕、つい変な話を……!」
「いや、聞いたのは俺だからよ」
「あの、それで、手伝いをさせてもらっていたお店の人が亡くなって、それで、
は、母を食べさせていかなきゃいけなくって、どうせ外に出稼ぎに行くならって」
慌てたように言うカイルを手で制して、森崎が口を開く。
「実入りのいい仕事が、これだったってか」
「は、はい!」
こくこくと、何度も頷くカイル。
前
次
写
名前
E-mail
0ch BBS 2007-01-24