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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[54]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/11/01(木) 20:10:27 ID:???
乱暴に言い放って森崎を睨む、その姿はよくよく見れば確かに女性である。
灰色がかった銀髪を長く伸ばした顔立ちは、むしろ美人といってもいい。
しかし、森崎が迷ったのも無理はなかった。
獰猛とすら言えるような目で森崎を睨みつける彼女の出で立ちはといえば、
糊のきいた純白のカッターシャツに黒のベスト、胸元にはベルベットでできた臙脂のリボンタイ。
そして何より、その足を覆うのはスカートではなく、すっきりとしたラインの黒のパンツであった。
「あ? 女がこんな格好してちゃ悪いのか?」
「いや……悪いってんじゃ、ねえけどよ」
戸惑う森崎が言葉を濁す。
苛立たしげに踏み鳴らす足元も、丹念に磨き上げられた黒の革靴だった。
有り体に言って、富裕な家のバトラーであると主張するような服装である。
が、森崎の知識の中にある限りでは、女性のバトラーや家令など聞いたことがない。
「……」
「……チッ、まあいい」
困惑が顔に浮かんだのが見て取れたのか、女性が露骨に舌打ちして首を振る。
しかし次に出た言葉は、胸を撫で下ろした森崎を再び驚愕させるのに充分であった。
「ユーゾー・モリサキってのは、お前だな」
「なにィ!?」
名指しである。
いかな先月の収穫祭で名が売れたとはいえ、全くの見知らぬ他人からその名が出るとは思わなかった。
「お、俺ってそんなに有名人なのか?」
「は? 何言ってんだ、手前ぇ」
思わず訊いてしまった森崎が、一刀両断にされる。
猛禽類を思わせる灰色の鋭い目が、心底から呆れ返ったように森崎を射貫いていた。
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0ch BBS 2007-01-24