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【新隊長】異邦人モリサキ3【始動】
[92]異邦人 ◆ALIENo70zA
:2012/11/13(火) 19:27:43 ID:???
***
A「……さてね」 煙に巻く。
言った森崎の、しかしそれは偽らざる本音である。
結果的にどう評されているにせよ、あの時点で相手方の事情を汲み取って話をしていたわけではない。
さりとて直感と呼べるような閃きに従ったわけでもなく、ただ当然と思える対応をしただけである。
あさっての方を向きながら空惚ける森崎に、今度はジーンが渋い顔をする番だった。
「何だそりゃ」
「はは」
笑った森崎が、ぐ、と背を伸ばす。
凝り固まった筋が伸びていく感覚を楽しみながら、だしぬけに口を開く。
「で、俺はどこに連れてかれてるんだ?」
「お、気づいてたのか」
「当たり前だ」
がたごとと、馬車が揺れる。
「わざわざ城の北側を回りやがって、キャラウェイ通りなんざとうに通り過ぎてるだろ。
もうマリーゴールド近くまで来てるじゃねえか」
「お前、この春にドルファンに来たんだろ? よく分かるな」
「そりゃな……」
と、辺りを見渡した森崎の目に映るのは、閑静な、というよりは独特の静謐に包まれた邸宅街である。
道の両脇にはどこまでも高く続く塀、点在する緑は手入れの行き届いた生垣だった。
猥雑なシーエアーや庶民の家々が立ち並ぶフェンネル、牧歌的なカミツレではありえない光景であり、
かといって城央近くの喧騒や人通りもないとなれば、いかに新参者の森崎といえど迷う余地がない。
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0ch BBS 2007-01-24