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【目指せ】鈴仙奮闘記2【初ゴール】


[652]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/04/18(木) 21:41:54 ID:???
チルノ「あたいだ。 あたいがやる」

チルノの一声に、妖精達はざわついた。

リリーB「…貴女は私達の倍は消耗しているはず。
今シュートを撃ったら、もう立てなくなるわよ」

スター「勝負を捨てて、プライドを賭けに来た、っていうなら関心しないわね。
今ここで無駄に疲れても意味がない。本番に勝てばいいんじゃない?」

ルナ「うーん。私もスターと大体おんなじ意見かなあ。
ここは点差をこれ以上開かせないよう、ゆっくり攻めて、
リリー達がもう少し元気になってから攻撃でも、悪い手じゃないと思う」

チルノの体力の馬鹿高さは、皆とて承知している。
それでも、今の時点でカラ元気だということは既に、親友の大妖精でなくとも
バレバレだった。それに、チルノは大妖精に次ぐ、守備の要なのだ。
大妖精が疲弊しきった状態で、チルノにまで倒れられれば、ゴールは空っぽに等しい。

チルノ「それでも…。 引けない理由がある!
――あたいは、負けたくない。 ここで弱気になったら、自分に負けちゃう。
そんな気がするのよ!」

ルナ「ええーっ。そんな事言われても、サッカーをしていて勝ちを狙いにいく以上、
プライドとか自分の気持ちとかに反することをするのも、仕方ないんじゃあないの?」

ルナの言葉の方が、正論だった。
サッカーにしろ、他のスポーツや芸術にしろ何にしろ、自分の好きなことだけでは
勝てない。時にはこずるい手段をとったり、自分を殺してまで大衆に迎合しないと
いけないことは、ある種仕方のないことである。
勝率の低いシュートで行くよりも、ここは遅攻で攻めた方が、勝率が高いのではないか。
少なくとも、点差は抑えられるのではないか。それがルナやスターの考えだった。


0ch BBS 2007-01-24