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【真っ直ぐに】鈴仙奮闘記6【突き進め】


[175]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/07/01(月) 22:31:50 ID:???
佳歩「は……恥ずかしいですよぉ……」

てゐ「はっはっは。 照れるな照れるな〜♪ それにあんたは、この試合輝いていたからね。
あんたは今や、このルナティックスの名無しウサギ達の希望でありヒーロー。 もっと胸を張っても良いと思うけど?」

佳歩「そんな事言われましても…他の皆だって頑張っているのに、どうして私だけ…?」

この騒ぎの中心――ウサギAこと佳歩は何やら隅の方でてゐと共にこそこそ話。
考え込みやすい彼女は自身の命名よりも、他のウサギ達への罪悪感について思考の多くを割いていたようだ。

てゐ「――私だけじゃあないよ。 じきに皆がこうして騒がれるようになるさ、賭けてもいい。
あんたはその「皆」の中の、たまたま一人目だったにすぎない。 
……だから、今のチャンスを逃すと、これからはだ〜れも、チヤホヤしてくんなくなるよ?」

佳歩「――う、ううっ。 そうなんでしょうか……?」

てゐ「絶対そうよ」

佳歩「う〜ん……」

――しかし、その罪悪感もてゐの言葉に影響されて、早くも揺らぎかける。
……信じやすく流されやすい性格は、名前が付こうが変わらないようだ。

てゐ「そしてあんたは、ただの「佳歩」じゃあない。 
強い精神力と技能を持ったあんたは立派な妖怪。 私や鈴仙の妹でもあり、娘でもあり、姪でも孫娘でもある。
それは元の名無しにしたって同じだけど、それでもやっぱりどこか違うと思うわ。
あんたは、そんな一人の立派な妖怪兎――「因幡 佳歩」なのよ」


0ch BBS 2007-01-24